エルサレムを旅していると、必ず目に飛び込んでくる黒いスーツに黒いハット、黒い靴に白シャツの男性たち。彼らはユダヤ教徒で、超正統派(ウルトラ・オーソドックス)と呼ばれている。彼らはユダヤ教の教義を厳格に守っている”超”がつく正統派らしい。
思い返してみれば、僕が彼らを初めて見たのはオーストリアのウィーンだった。当時は仮装パーティーか何かだろうと思ったが、毎晩同じ場所で見かけて不思議に思っていた。なるほど世界に散らばったユダヤ教徒の集まりだったのだ。
彼らはメア・シェアリームというエリアに住んでいるらしい。
メア・シェアリーム – 超正統派の街へ
![看板](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim1-1024x576.jpg)
メア・シェリームの入り口。看板は紙で隠されて見えない。
目印である通りの看板には、何かの紙が貼ってあり、ハッキリと確認ができなかった。だが、この交差点に溢れる黒づくめの人数をみればここがメア・シェアリームであることは間違いなかった。
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim6-1024x576.jpg)
空気が変わる。決して観光客を迎え入れるような雰囲気ではなかった。彼らはテレビやインターネットから極力離れた生活を送っているらしい。街中では携帯電話を片手に、通話しながら歩く彼らをよく見かけたが、ほとんどがスマートフォンではなくガラケーだった。
不自然に感じるほど、通話しながら歩く彼らを多く見かけたため、メール機能もついてないケータイなのか、それとも意図的に使わない方針なのかと疑問に感じた。
国からの援助を受ける超正統派の人々
彼らは国から資金を得て生活をしている。彼らは仕事をしない。仕事をせずに生きてはいけるものの、その6割は貧困層らしい。その情報を思い出しながら街を歩くと、スラムのようにも感じてくる。決して裕福ではないことは確かだろう。
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim12-1024x576.jpg)
ストリートの奥に入っていくとにわかに治安の悪さを感じてくる。そもそも彼らは、自分たちのテリトリーに入ってくる観光客に対して良いイメージは持っていない。カメラを向けても嫌な顔をされることが多いようだ。
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim16-1024x576.jpg)
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim2-1024x576.jpg)
ポスターに登場する人物もやっぱり超正統派。
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim11-1024x576.jpg)
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim5-1024x576.jpg)
![メア・シェアリームの服屋](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim15-1024x576.jpg)
モノトーンの服屋。旧市街でよく販売されているカラフル多種多様なキッパ(小さな帽子)も、ここでは黒一色のみだ。
![メア・シェアリームの洗濯物](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim4-1024x576.jpg)
黒い洗濯物が並ぶ
![メア・シェアリームの子供たち](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim13-e1475349647985-1024x577.jpg)
楽しそうにブランコで遊ぶ子供たち
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim14-1024x576.jpg)
イスラエルでは、子供がカートを押す姿をよく見かけた。また、ベビーカーを押す超正統派の男性の姿も。平日の昼間にベビーカーを男性が押す姿なんて、日本では滅多にお目にかかれない。
![メア・シェアリーム](http://kaz-jpn.com/wp-content/uploads/2016/10/mea-shearim20-1024x576.jpg)
どこか不思議な世界に迷い込んだような錯覚を覚えたメア・シェアリーム。あなたもいかがだろうか。
メア・シェアリームへのアクセス
旧市街のダマスカス門からやや離れるが、徒歩で行ける範囲である。
![](http://wonder-wanderer.com/wp-content/uploads/2015/10/wrabanshi150-100x100.jpg)